数分間ミステリー

youtubeに投稿している「謎解き本格ミステリー動画」です。

このサイトでは「問題編」のみ公開しています。

「解答編」もありますので、気になった方はそちらもご覧いただければ幸いです。

動画更新については、チャンネル登録していただければと思います。

なお、生放送(不定期)も行っていますので、そちらもご覧いただけれると嬉しく思います。

「動画制作にあたって」

ミステリーとは、客観的事実のみで構成されていなくてはならないと思っています。例えば一つのものでも、「職人と一般人で呼び名が違うところが決め手」とか、「提示されていない情報で事件が解決した」といった、受取手側の知識量で推理が左右されてしまうのはミステリーでないように感じます。(予めきっちりと提示されていれば問題ありませんが)

では、ミステリーに何が足りていないのかですが、圧倒的な下地(教育)だと思います。これがなければ、時代遅れのミステリーが流行してしまいます。昔の霧の都のような、霧で満ちていた世界が徐々に晴れ渡ってしまい、現代では謎が謎でないことが増えてきました。

その一方で、最近の事件でも解明できないことはたくさんあります。DNA鑑定なり、スマホの位置情報なり、手法が進化していることに対し、私たちはそれがどのようにして行われているのか、本当の意味では分かっていません。先述のきっちりと~の部分を補完するのに一冊本が書けてしまいます。

それゆえ、結局、古典知識に頼り、皆が知っている使い古されたもの、山荘や島のクローズドサークルに走ってしまいます。しかもそれで面白い作品が多くあるのだから、たちが悪いです。

マジシャンがよくネタばらしをすることで「このネタはもうほかのマジシャンは使えない。恥をかくからだ。こうすることで、ほかのマジックがより高度になることを願う」と言いますが、ミステリーでは最後自分自身でネタばらしするのだから、これはなかなかに難しいです。

ならどうするか、ということで今も頭をかかえているのですが、とりあえずyoutubeに多くのミステリー問題を出題することで、色々な人の知識量を高め、そこから新しい何かが生まれることを願う他力本願な自分がいるのです。

ミステリー愛好家はすでに厳しい目とやさしさを持っています。ならば、門出を広げ、もっと自主性をもった謎解きに多くの人がふれることで、別の視点が生まれるはずです。脱出ゲームもその一つだと思います。しかし、暗号パズルのみで構成されたものはミステリーでない、別の知的遊戯だと感じてしまうところが悩ましいです。

結局のところ、頭のかたい私は、人を殺す犯人がいて、殺すために四苦八苦して、それを名探偵が解決するという王道に、多くの人が現代の知識を用いても楽しめるよう、そんな知的レベルの高い世界を願わずにはいられません。

私の動画制作はその知的レベルを上げる練習問題。学校でいう参考書。そういう存在になれればと、勝手ながら、思っています。


三輪 忍